AI OGATA

photographer

“紙台紙のお話”

 

ポートレイトの仕上げにシンプルな紙の台紙を選んだ理由を書いてみました

 

2011年、大震災により流され泥だらけになったアルバムや写真をデジカメで複写するという作業を体験しました。
最終的にデータ化することで、一枚でも多く持ち主の元へ帰ってほしい、という取り組みでした。

山積みになったアルバムを背に、写真が家族の元へ帰ることを祈り震災の凄まじさに胸が締め付けられながらも、分厚いアルバム自体が写真そのものより莫大な量であったことが気になりました。

これらが海に流れるということ=全て自然に還らないものとなるということ

遠い未来、物質として残る写真。そしてアルバム。
写真はお手元で捲っていただきたいという思いと同時に、あの経験から、
将来的に自然への負担を少しでも減らしたいという思いも持つようになりました。

そのことから、特別なご希望がない限り、お家で嵩張らないようなシンプルな状態で納品させていただいています。
少し頼りなく感じることもあるかもしれませんが、ご理解いただけると幸いです。

 

また、台紙の中に使っている枠はマット紙といって額装などする際に使用されているものです。お写真一枚一枚に合わせたサイズで、額装屋さんの手作業によって切り取っていただいています。
ほんの些細な箇所ですが、気づかないくらいそっと温かみを感じられるように。

それくらいがちょうど良いかなと思っています。

 

私たちが残すものが自然へもたらす影響について、これからも考え続けます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

※しっかりした台紙をご希望の方はお気軽にご相談くださいませ。
例)記念のお写真などで、くるみ台紙2面や3面をご希望の場合など

※保存の際は、直射日光・高温多湿を避けてくださいますようお願いいたします。

 

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